FAQ

「はんだ」のイロハ
Q1: はんだゴテのえらび方
A:はんだゴテは使用するはんだや部品、基板等を考えて選択する事が重要になります。 熱容量の大きい部品や基板の場合、はんだゴテも熱容量の大きいものを選択する必要があります。更には,作業性を考えコテ先の形状を変えたものもあります。
Q2: はんだに使われる金属
A:ほとんどのはんだに錫(Sn)が含まれています。他には鉛(Pb)、銅(Cu)、銀(Ag)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)など用途にあわせて様々な金属が使われています。
Q3: ろう付けとはんだ付けの違い
A:ろう付けとは金属を接合する方法の一種で、接合する母材よりも融点の低い合金(ろう)を 溶かして接合する方法です。
はんだ付けもろう付けの一種で特にはんだで接合する事を指しますが,一般的には450℃未満で溶融する合金をはんだといいます。
「はんだ」最前線
1.RoHS(ローズ)についての注意点
RoHS(ローズ)はRestriction of Hazardous Substances(危険物質に関する制限)の略で、 その頭文字をとったものです。
一部の例外を除き鉛や水銀、カドミウムといった物質の含有率を規定値以下にしなければ、2006年7月1日以降EU加盟国内での販売が禁止されるというものです。
製品として規制されるため全ての原材料について管理する必要があります。
2.ソルダーコーターのメリットとデメリット
ソルダーコーターのメリットは基板へのはんだのぬれ易さがあげられます。ランドに予めはんだがついているため、ペーストのはんだと溶融しやすくなるためです。 デメリットとしてはコストがあげられますが、信頼性を重視するならソルダーコーターの使用がお勧めです。
3.シングルリフローとダブルリフローの違い
シングルリフローとダブルリフローの違いは片面基板か両面基板かの違いです。 両面基板では印刷、部品実装、リフローを片面づつ行うため2回リフローが必要となります。先にリフローを行うA面は2回加熱されるため、それを考えた部品選択が重要となります。
4.銅食われのメカニズム
銅食われとはランドやリード線の銅がはんだへ溶解(拡散)する事を指します。
銅の拡散速度は銅濃度(はんだ中の)とはんだの温度の影響が大きいです。溶融はんだ中の銅濃度が高くなれば、銅の拡散速度は遅くなります。現状広く使われているSAC305に銅が入っている理由の一つが銅食われ対策です。
5.自動車などの乗り物で使用されるはんだの条件
自動車などの乗り物においてはんだ不具合による故障は人間の生死に直結します。
そのため多くの厳しい評価を行いそれに合格することが条件となります。屋外で使用される事や振動といった影響もあるためはんだにとっては最も過酷な環境といえます。